1. ボックって、どんな味?
高アルコールが特徴で、アルコール分は6.0~6.5%あります。コクがありホップの香りも芳醇です。元は濃色ビールでしたが、今は淡色ビールが多くなっています。
2. ボックの歴史(どこで造られ始めた?)
ボックはドイツ北部の都市、アインベックが発祥です。14~15世紀ごろに造られていたとされています。その後バイエルン地方で発展しました。
名前の由来は、故郷のアインベックが訛って「ボック」になったと言われる説や、飲んだ人が「若い雄ヤギのように元気になる」からということから、ドイツ語: Bock(雄ヤギ)からその名が付いたと言われる説があります。そのため、ボックのラベルにはヤギが描かれているものが多くなっています。
3. ボックの作り方
アインベックで造られていた当時のボックは、上面発酵によるエールビールでした。
しかし、ミュンヘンで造られるようになると、当時人気だったラガー酵母を使って下面発酵で造られるようになり、上面発酵から下面発酵へと製造方法が変わっていきました。
4. ボックの仲間
トラディショナル・ボック
色合いは濃い銅色から濃い茶色のビールで、17世紀ごろにミュンヘンなどで造られていた伝統的なスタイルのビールです。ホップの主張は非常に低く、重厚なモルトの風味が香るビールです。
ヴァイツェン・ボック
ヴァイツェン・ボックは、小麦(Weizen)を主原料として使ったボックで、色合いは金色〜ダークブラウンで酵母を含むので濁っています。アルコール度数は6.9~9.3%程度で、ヴァイツェンのような甘い果実香とボックの強いコクが特徴のビールです。
へレス・ボック(マイボック)
トラディショナル・ボックより淡色で、明るい麦わら色から濃い黄金色までの色合いのビールです。「ヘレス (Helles) 」はドイツ語で「(色が)明るい、淡い、薄い」を意味します。
ドッペル・ボック
「ドッペル」とはドイツ語で「ダブル」の意味で、アルコール度数も8.0~11%と高めです。
もともとドッペル・ボックを造ったのは、ミュンヘンのミニモ修道院の修道士たちと言われています。断食中の貴重な栄養源として飲まれていたという歴史があります。
アイスボック
「ドッペルボック」を凍らせ氷を取り除くことでアルコールを凝縮させ、さらにアルコール度数を高めたビールです。色合いは濃い銅色〜黒色の濃色で、アルコール度数は8.6~14%と高アルコールです。